工作室-実践編-1

コンタックス-ライカM アダプター (Black Contax の場合)

  ライカを使って暫くすると、コンタックスが
 気に成る。折にふれて友人達のコンタックスを
 弄らせて貰うが、幸せなことにボディには何故
 か興味が持てない。 が、レンズは別である。
 特に、広角レンズには惹かれるモノが有る。

  ある日、友人が中古店からContax IIaのマウ
 ントを買うのにでくわし、「若や」と尋ねると
 「Contax-Leicaアダプターを造る」と云う。
 私の心は、穏やかでない。  同席した友人が
 「Black Contaxのマウントなら持ってるよ」
 喜び勇んで戴いたが、かなりの部分がカシメで
 どう遣って外して良いやら解らない。

  ペンチでアルミダイキャストを摘み・捻ると
 「ポロリ」と欠ける。時には手荒な手法も有り
 である。マウント周囲を綺麗に折り取り、ヤス
 リで成形する。ヘリコイド内筒後部には、距離
 計に連動する傾斜カムとギアが着いているので、
 此の部分を切り離す。 Black Contaxのマウン
 トは、アルミダイキャストを介して外爪・ヘリ
 コイド部を固定してあるので、間違えても此等
 を分離しないように。

  巷間・聞くに、ContaxとLeica-Lのフランジ
 バックの差は、3.05〜3.40mmと云われている
 が、Black Contaxの場合は2.8mm位のようだ。
 此のアダプターの主要用途は広角レンズなので、
 後の為にMマウントでいく。 L-Mアダプターと
 Contax マウントとの間を埋めるワッカはない
 かと宝箱を探すと、古いケンコーのフィルター
 真鍮クローム50Φが丁度良い。 ガラスを外し
 オスネジを切り取り、インフが来る迄ひたすら
 削る。此のアダプター造りに最も大切な部分で
 ある。ノギス片手に・磨き板ガラスの上に耐水
 ペーパーを置き、力が偏らない様に切削する。

  インフが出たら、最後の作業の「傾斜カム」
 造りである。ヘリコイド内鏡筒に内接する様な
 パイプの持ち合わせは無いので、1mm洋銀板
 より切り出す。形は両端で1mm程の差の有る
 台形です。切り出し後・正確に成形し、丸めて
 銀蝋付けです。此の時・肝心なのは、ヘリコイ
 ド内鏡筒に「ストン」と入る様に造ります。
 Black Contaxのマウントは「非常に柔」で、
 少しでも外へ押す力が存在すると動かなく成り
 ます。距離調整は、カムに瞬間接着剤を少量
 使い、取り外し・研磨の繰り返しです。
 各パーツ連結は、タップ切りを厭わなければネ
 ジ止めでも良し、面倒で有れば2液エポキシで
 も可です。
 仕上げは反射防止塗料をカム部に塗布します。

  此等の作業は、途中で組立・成形の繰り返し
 であるのは云う迄もなく、手造りの宿命であ
 る。どうしても旨くいかない場合は、ゼロから
 遣り直す覚悟も必要である。

マウント部   正面           背面
 Black Contax 正面・背面

マウント後部詳細 ヘリコイド・距離計カム分割
 マウント後部詳細 ヘリコイド・距離計カム分割

成 形 (Contaxマウント切り出し後,ヘリコイド,切削後)
 成 形

材 料(Contaxマウント,フィルター枠,LMアダプター,傾斜カム)
 材 料

傾斜カム   (加工前,Contaxマウント,加工後)
 傾斜カム

インフチェック完成    正面      背面
 インフチェック 完成(正面・背面)

マウント装着         Sonner 135/4 装着
 マウント装着      Sonner 135/4 装着



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