ベス単に付いて調べていくと「造られた年代
に依り・描写が異なる」等と云う話に出会し、
結局数本のレンズを買い求める事と成る。
最初に手にしたレンズが 80 万台で「余りに
も写り過ぎた」為でもある。 確かに初期の
個体を手にして使ってみると、何となく「よ
りマッタリした描写」をする様に思える。 此等は一眼レフにて使っていたのだが、某誌
に掲載されていた「ベス単はライカで云々」
を読んで妙に納得.....早速・制作に取り掛かる。
75mm近辺の鏡胴で回転ヘリコイドのモノが
最適なのだが.........手持ちの雑誌を探せど適当
なモノが見当たらない。 当初キヤノン100/
3.5の加工を考えて居たが、マトモなモノしか
見当たらず、壊すのは忍び難い。
仕事帰りに中古店を覗くと、テレナー 1:5.6/
13.5cm C 「研究用」なるレンズを見付けた。
長さといい・大きさといい、丁度良さそう。
おまけにLマウントにも係わらずフランジバ
ックの関係でライカでは使えない。
テレナー 1:5.6/13.5cmの分解から始める。
外周部は小イモネジで留められて居るので簡
単に外れる。内鏡筒は3個の部品から出来て
いる。内1個(下段右端)は絞りユニットを
境に2つに分かれる。絞りユニットは不要だ
し内径が小さいので、絞りユニット毎切断し
て逆向きに装着した。
上段左端よりレンズマウント、ヘリコイド外
筒、絞り筒、レンズ押さえ、下段左端よりヘ
リコイド内筒、絞り連動環、内鏡筒である。
グリス・オイルの除去は、ジャム瓶にベンジ
ンを入れその中にヘリコイド等を入れ、静か
に回す様に揺すると・ほぼ完璧に除去出来る。
ヘリコイドの螺旋を痛めぬ為、入れる部品は
1個に限る。
次にベス単レンズを留める為のボードを真鍮
1mm板より切り出す。此をレンズ押さえリ
ングに挟み、ベス単レンズの後部からリング
ネジ留めする。真ん中のリングは、インフ調
整の為のアルミリング、右端は真鍮削り出し
のリングで、内側にネジ切りしてある。自分
ではネジは切れないので、今回初めて旋盤屋
さんのお世話に成った。外径35mm、厚さ2
mm、長さ10mmの円筒である。此を内鏡筒
後部にネジ込んで留め、傾斜カムを造る。
ベス単レンズはF値が解放:6.8 と暗く、フ
レアも多いので、ピンの山を掴むのは至難の
業である 。最初にレンズのインフを決めて
から、傾斜カムにインフ位置をマークする。
次に最短までヘリコイドを繰り出し、同様に
マークする。傾斜カムは非線形だと云われる
が、難しい事は解らないので線形で行くこと
とする。(ベス単だから許される?) 一眼レ
フでのピント合わせも儘成らない状態なので、
良しとする。
左写真が傾斜カムの出来上がり状況である。
鏡筒内部は勿論のこと、レンズ後部にもプラ
イマー(ミッチャクロン)掛けの上・ランプ
ブラックを塗布してある。
出来上がったレンズを、M3に装着したとこ
ろである。ボディがシルバーの為か、其れ程
違和感は感じられない・・・のは私だけか?