工具・手製工具

金属面への塗装

 「塗装ほど複雑で難解なものは無い」と,我々
業界では云われています.満足な塗装環境も持ち
合わせない素人が,常温で而も金属表面に塗装を
する事自体が,無謀な事の様です. 金属塗装に
関する文献を一読すれば,其の難解さは判るので
すが,此れは飽くまで業務としてのこと.
但し「金属塗装は大変難しい」と云う事だけ承知
して置いて下さい.

 私の使っている筆を掲載しますが,常用してい
る筆は5本程度です. 水溶性塗料に用いる筆の
胴の材質は何でも良いのですが,溶剤を用いる筆
の胴の材質は,竹か木に限ります.理由は溶剤に
反応しないからです.塗装の際,下地処理は最も
重要なことです.金属表面を研磨する際は,必ず
1方向へ遣ること.(往復研磨は不可です.)
30度位づつ回しながら,念入りに研磨します.
研磨が終わったら,酸洗いです.希塩酸を使った
後,念入りに水洗いです. 手早く乾かした後,
プライマー掛けです.実は,此のプライマーが曲
者です.決定打が無いのです.今知り得る範囲で
は,ミッチャクロンしか有りません.此れは常温
・焼き付け塗装双方に使えます.日常のカメラの
手入れに「シリコンクロス」を使用するのは避け
ましょう. (再) 塗装の際に,シリコンを完璧に
除去できないし,旨く塗装出来ません.

 常温塗装の原則は,研ぎ出しに有ります.此れ
が最も美しい仕上がりをしてくれますが,強度的
には焼き付け塗装に比べて劣ります.而も,此の
塗装は3行程x4回,下地処理まで入れますと13
回位塗りますので,大変手間を喰います.間に3
回も研磨の行程も入ります.仕上げは #1500 位
の耐水ペーパーで, 最終仕上げはコンパウンド,
ワックス研ぎ出しです.天気が良く(湿度が少な
く)て,毎日1行程遣って大体半月要します.
ここ迄読んで,大抵の方は嫌気がさすでしょう.

 焼き付け塗装は,常温研ぎ出し塗装に比べれば,
有る意味楽かも知れません.下地処理は共通です.
筆は要らず,代りにエアブラシは必携です.1回
塗りで薄く仕上げる為です. 他に必要な器材は,
ターンテーブル,塗装物を保持する治具,温度調
節可能なオーブンレンジ位です.
最後に塗料ですが,入手し易いのはエナメル塗料
でしょう.車塗装用の2液ウレタン塗料が手に入
ればベストですが,小口の入手は難しいでしょう.
平滑に液飛びなく塗装が終わった後,有る程度乾
かしてからオーブンレンジへ入れます.
塗料の種類に依って様々ですが,90〜150度位で
15〜20分位焼きます.

 旨く仕上げる「コツ」は,下地処理が全てです.

 筆

 筆


 プライマー,エアブラシ,塗料

 プライマー・他


 研磨(剤)材
  水研ぎに使用するアルミチャンネル材に
  は,耐水ペーパーを水性ボンドで貼る.
  平らなモノで研がなければ意味が無い.

 研磨(剤)材


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